宇宙兄弟35巻が2019年3月22日に発売となりました。
ISSでの手術を成功させたベティとカルロというところで終わった34巻ですが、35巻はムッタがついにシャロン月面天文台を完成させます。
そしてムッタの帰還へと話が移ってきて・・・
ということで、宇宙兄弟34巻のあらすじと感想をご紹介します。
宇宙兄弟35巻の内容・あらすじ
#323 From the Moon To the Earth
ベティの出血は止まり、バイタルも安定したことで一安心の状況に。
実はクジョーは、遠隔操作の通信障害は10分ほどで直っていたにも関わらず、側に居てベティとの絆が深いカルロに手術を続行させていたのでした。
そして場面は月面のムッタへ。
ジョックとギブソン(ロボット)でのケーブルチェックが終了し、ムッタたちのEVA(船外活動)による復旧作業となります。
現場へ向かうビートルの中でエディからの通信を受け、ムッタたちには伏せられていたベティの手術の詳細が伝えられました。
NASAではムッタとフィリップの帰還方法の検討が続いています。
「月から地球へ」という緊急プロジェクトチームが立ち上がり、そこで模索された手段とは、ロシアから帰還船を譲り受け、それを日本から打ち上げるというまさかの展開でした。
#324 パフォーマー
ビートルで現場に向かったムッタとフィリップは、テンションを上げて配線修理にのぞみます。
地球では、事故によるベティのケガや、ISSでカルロが手術を成功させたこと等がNASAのエルドン長官から発表されます。
自らをパフォーマーと認め、エルドン節での会見で、NASAの活動を世に伝えます。
会場が盛り上がったところで、もう1つの史上初ミッションとして、ロシアから帰還船を譲り受け、それを日本から打ち上げるということも発表します。
そして日本で動き出すのは・・・福田さん!
#325 有人ミッション
ロシアの宇宙船ソユーズが、日本の種子島に降り立ちます。
NASAからミッションを持ちかけられたJAXAの星加さんは、スイングバイの福田さんに話をし、「六太君を救うために!」と協力してプロジェクトにあたることにしました。
ソユーズを宇宙空間まで送り出すことが日本(スイングバイ)に託されたミッションであり、そこから先はロシアやNASAのコントロールとなる計画です。
それでも、ムッタを助けるための打ち上げだと気合を入れている福田さんは「これは我々にとって有人ミッションです」と言い切ります。
#326 淡々と
ムッタとフィリップはEVAによるケーブル修復活動をこなしています。
「心配はいりません 我々を信じてまっていてください」というプロとして淡々と伝えることをただ伝えるビンズさんが、とても頼もしく、優しく感じます。
ムッタが寝ている間に、日本ではソユーズをのせたロケットが打ち上がります。
そして起きた後にビンズさんから、NASAのオリオンは使えないこと、ロシアのソユーズが日本から打ち上げ成功したことが伝えられます。
「もうちょい嬉しそうに伝えてくれりゃいいのにね」というフィリップと、今やれることを淡々とこなそうと決意するムッタでした。
#327 自分への言葉
ソユーズを宇宙空間で分離成功し、種子島は歓喜に包まれ、福田さんも一安心です。
シャロンの録音を聞きながら、前向きに作業に取り組もうとするムッタ。
途方もない作業を続けることが無意味に思えてきたフィリップですが、ムッタは「自分のやっていることの意味を探す必要はない やったことの結果が誰かの意味あることになればいいんだ」と言います。
その言葉に心動かされたフィリップと、実はほとんど自分への言葉だったと思うムッタは、シャロンを思い浮かべていました。
#328 ハッピーエンド
ケーブルの修復作業が終わり、地球ではシャロンたちが見つめ、ISSではエディたちが見つめる中、ムッタとフィリップによる点灯式が再び行われます。
今度は無事にすべて点灯し、地球もISSでも喜びあいます。
ムッタとフィリップだけはその場に座り込み、くたびれたなとつぶやきます。ハッピーエンドを噛みしめるかのように。
#329 約束通り
ムッタは約束を果たし、あとは地球にいるシャロン月面天文台チームが観測を開始することになりました。
翌日、ムッタがシャロン月面天文台を完成させたことが日本でも発表され、早速の観測として小惑星シャロンを映し出しました。
#330 新たな約束
ムッタとフィリップはソユーズの操作マニュアルの訓練を始めます。
シミュレーションでソユーズを操作しながら、ロシアにいる日々人を思い出し、ソユーズの操作訓練をしたことを自慢しようと思います。
訓練を終えたムッタにシャロンからメールが届きます。
ムッタが少年のころにした約束を叶えてくれたことへの感謝、そして、必ず帰ってきてほしいという新たな約束を伝えるのでした。
#331 ロシアの決断
65オリオンも一応待機しているもののドッキングできない問題は未解決であり、ソユーズでの帰還の可能性が高くなってきました。
そんな時から、話は1ヶ月前のロシアへと巻き戻ります。
太陽フレアの影響でNASAがもたつく中、ロシアの宇宙飛行士室長ボルシュマンは「ロシアはアクセルを踏むことにした」とイヴァンたちに伝えます。
月面のNASAの宇宙飛行士を、ロシアの宇宙飛行士が救う月面レスキューミッションを行うことを宣言し、「活躍する者は英雄になれるが、救った者はさらにその上をいく」と言います。
これを受けてイヴァンが会いに行き、「参加してほしいんだ」と伝えた人物は・・・アズマノフ(吾妻さん)だったのでした。
宇宙兄弟35巻の感想
ついにシャロン月面天文台が完成し、宇宙兄弟という作品自体も1つの区切りが終わったような感じさえします。
ムッタが少年の頃から続くエピソードですからね。
そして話の中心はムッタの帰還へと移ってきました。
ソユーズをのせたロケットを打ち上げたスイングバイの福田さんの登場は感動シーンでした。
と思ったら今度は1ヶ月前のロシアへと話が飛び、月面レスキューミッション?吾妻さんの登場?と展開がよく分からなくなってきました。
無人のソユーズを打ち上げて月面まで運び、そのソユーズをムッタたちが運転して地球に帰るということかと思っていましたが、それでは足らず、ロシアからイヴァンや吾妻さんが月面まで向かうということでしょうか?
またまた気になるところで35巻は終了です。
36巻はロシアのイヴァンたちの話の続きっぽいですね。2人だけではないでしょうし、ロシアチームが気になるところ。日々人はどうなる?!