電動歯ブラシ用の歯磨き粉について、巷では人気ランキングがよくあって、大体の1位は「コンクール ジェルコートf」です。
確かに良い歯磨き粉ですし、今回ご紹介した厳選4種類にも入っています。
しかし「コンクール ジェルコートf」も万能ではありません。
色々な歯磨き粉を試してみましたが、そもそも人気ランキングという考え方自体が間違っており、電動歯ブラシ用の歯磨き粉は役割別に使い分けることが大切だという結論に行き着きました。
その役割とは、
- 虫歯や歯周病の予防
- 歯ぐきケア
- 口内全体のケア
- ホワイトニング
の4つです。
この役割別に4種類を厳選しましたので、ご紹介します。
電動歯ブラシ用の歯磨き粉とは
そもそも歯磨き粉は必要なのか?
手磨きのときは特に何も考えず歯磨き粉を使っていましたが、電動歯ブラシの場合はそもそも歯磨き粉は必要なのでしょうか?
電動歯ブラシのメーカー各社の見解を以下にまとめます。
フィリップス(ソニッケアー)
「ソニッケアーの使い方、磨き方」というところに、こう書いてありました。
ソニッケアーは音波水流によって磨くため、歯磨き粉なしでも使用できます。使用する際も米粒程度で結構です。
引用元:ソニッケアーの使い方、磨き方
パナソニック(ドルツ)
「ドルツの正しい使いかた|使いかたの基本」というところに、こう書いてありました。
歯磨き剤なしでも歯垢は十分に落とせますが、ご使用いただく場合は電動ハブラシ用の歯磨き剤をおすすめします。歯や歯ぐきを痛めないために、やに取り剤・美白用など研磨剤が多く含まれているものはお控えください。歯磨き剤の量は「米粒大」が目安。
ブラウン(オーラルB)
「よくある質問」というところに、こう書いてありました。
ブラウン オーラルB 「電動歯ブラシ で 歯磨きする際 に 歯磨き粉 を 使用 してもいいですか。」
ブラウン(オーラルB)お客様相談室 がお答えします。
ブラウン(オーラルB)電動歯ブラシは歯磨き粉を使用できます。歯磨き粉を使う場合の使用量は、「米粒大」を目安にしてください。
なお、ブラウン(オーラルB)電動歯ブラシは、歯磨き粉を使わなくても十分に歯垢を除去することができます。
引用元:よくある質問
電動歯ブラシのメーカー各社の見解まとめ
各社の見解はほとんど似ていて、
- 歯磨き粉を使わなくても十分に歯垢を除去できる
- 歯磨き粉を使う場合は米粒大が目安
という2点に集約されます。
パナソニック(ドルツ)はさらに、
- 歯や歯ぐきを痛めないために研磨剤が多く含まれるものはNG
とも言及しています。
電動歯ブラシでも歯磨き粉は必要
歯磨き粉が必要な理由
電動歯ブラシのメーカー各社の見解では、歯磨き粉を使わなくても十分に歯垢は除去できるとのことでした。
それでも僕が歯磨き粉は必要だとする理由は、歯みがき(オーラルケア)は歯垢を除去することだけが目的ではないからです。
その他の目的が、そのまま電動歯ブラシ用の歯磨き粉に求める役割となり、冒頭でも記載しましたが、
- 虫歯や歯周病の予防
- 歯ぐきケア
- 口内全体のケア
- ホワイトニング
の4つとなります。
研磨剤・発泡剤が入っていないこと
パナソニック(ドルツ)が指摘していたように、電動歯ブラシ用の歯磨き粉としては、歯や歯ぐきを痛めないために研磨剤が多く含まれるものはNGというのは広く知られるようになってきました。
また、電動歯ブラシは高速で振動しているため、発泡剤が入っていると泡立ちすぎて磨きにくくなることから、発泡剤も含まれない方が望ましいです。
人気ランキングは参考にしかならない
上記の4つの役割について、電動歯ブラシ用の歯磨き粉はそれぞれ得手不得手があるため、おすすめの歯磨き粉は1つには絞れません。
多くのサイトでは電動歯ブラシ用の歯磨き粉の人気ランキング等を掲載していますが、じゃあ1位の歯磨き粉だけ使えばいいの?というとそれは違うと思います。
ランキング1位の歯磨き粉だけで上記の4つの役割を全て満たすことはないからです。
そのため僕は、人気ランキングではなく、電動歯ブラシ用の歯磨き粉を役割別に4種類に厳選しておすすめしたいと思います。
電動歯ブラシ用の歯磨き粉を役割別におすすめ
虫歯や歯周病の予防:コンクール ジェルコートf
電動歯ブラシ用の歯磨き粉としては定番中の定番で、Amazonの歯磨き粉の売れ筋ランキングでもずっと1位に君臨し続けています。
研磨剤・発泡剤が入っていないジェルタイプの歯磨き粉で、フッ素が歯をコーティングしてくれるので虫歯や歯周病の予防に最適です。
巷の人気ランキングでも「コンクール ジェルコートf」が1位であることが多いですが、その通りで言うことなしです。
歯ぐきケア:コンクール リペリオ
歯ぐきの腫れや歯ぐき下がりがある方には、「コンクール リペリオ」です。
不動の人気ナンバーワンである「コンクール ジェルコートf」は歯ぐきケアができませんが、同じメーカのリペリオは歯ぐきケアに特化した歯磨き粉です。
こちらも研磨剤・発泡剤は入っていません。
加水分解コンキオリンという成分が歯ぐき細胞に作用し、歯ぐき内のコラーゲンやエラスチンを増殖させることで、歯ぐきの回復を促します。
また、塩化ナトリウム(要は塩です)によって歯ぐきを引き締めます。
歯ぐきに症状が出ている方はもちろん、まだ症状が出ていない方にも歯ぐきマッサージ剤としての利用をおすすめします。
口内全体のケア:リステリン トータルケアゼロ
リステリンというと洗口液という印象があるかと思いますが、「リステリン トータルケアゼロ」は液体歯磨です。
洗口液は歯磨き後に仕上げ的に使うものですが、液体歯磨は液体状の歯磨き粉という意味です。
口内全体のケアのために洗口液を使っていたこともありましたが、そうすると「コンクール ジェルコートf」や「コンクール リペリオ」の有効成分まで洗い流してしまうことになります。
そのため、口内全体のケアは先に行った方が良いと考え、液体歯磨である「リステリン トータルケアゼロ」を使うようになりました。
詳しい使い方は後述していますので、下の方でご確認ください。
ポンプを使ってキャップに入れてからうがいするのですが、ポンプ1プッシュ量が少なすぎて、6プッシュくらいしないと1回分の使用量にならないのが少し面倒です。
リステリンというと、においや口に入れたときの刺激が気になると思いますが、これはトイレの洗剤・消毒液のようなにおいがあります。
とは言え、ノンアルコールの低刺激タイプなのでリステリンの中では弱い方なので、ほとんどの人は耐えられる範囲だと思います。
ホワイトニング:ブリリアントモア
ホワイトニングの役割を果たす歯磨き粉は選ぶのが難しいです。
というのも、歯磨き粉で真っ白な歯になることはあり得ないからです。
歯を白くする過酸化水素は日本では歯磨き粉に配合できないため、本格的にホワイトニングに取り組むには、やはり歯科医院に行くしかありません。
そりゃ、歯磨き粉で真っ白になるなら、歯科医院のホワイトニングが高い料金になる訳が無いですからね・・・。
ホワイトニングが気になる方は素直に専門の歯科医院に相談してみましょう。
歯磨き粉で可能な範囲のホワイトニングとしては、コーヒーやお茶などの着色汚れを浮かせて落とすことくらいです。
ホワイトニング用のかなり高価な歯磨き粉(【リュミエールブランネージュ】とか。)もありますが、上記の通りなので、あまりお金をかけすぎても意味がないと思います。
ということでおすすめしたいのが「ブリリアントモア」です。
「ブリリアントモア」は研磨剤ではなく、清掃助剤のピロリン酸ナトリウムによって、着色汚れ(ステイン)を歯の表面から浮かび上がらせ、すっきり落とします。
発泡剤としてラウリル硫酸ナトリウムが入っていますが、そこまでモコモコと泡立つ感じにはなりません。
また、フッ化ナトリウム(フッ素)も配合されているので、虫歯・歯周病予防としての効果も期待できます。
「ブリリアントモア」は好みにあわせて3種類のフレーバーがあります。
- 爽やかなフレッシュスペアミント
- 中間のシトラスミント
- 甘めのアプリコットミント
好みにあわせて選べるのは良いですね。
僕はフレッシュスペアミントだとちょっとキツすぎると感じ、シトラスミントが最も気に入りました。
女性には甘めのアプリコットミントが人気のようです。
Amazonの歯磨き粉の売れ筋ランキングではフレッシュスペアミントが最も人気のようです。
+αのおすすめ!アパガードシリーズ
「ブリリアントモア」とは成分が異なるアパガードシリーズもおすすめです。
いずれにせよ、上記したようにホワイトニング効果はそこまで期待できるものではないので、お好みで選んでください。
アパガードシリーズの方が値段的に高いということと、フッ化ナトリウム(フッ素)が入っていないということの2点が+αに留めた理由です。
アパガードシリーズには、歯の主成分であるハイドロキシアパタイトが配合されています。
ハイドロキシアパタイトを超微粒子化(要はめちゃくちゃ小さく)しており、これが歯の表面のエナメル質にある目に見えない傷を埋めて、歯垢や着色汚れをつきにくくしてくれます。
エナメル質を健康な状態に保つことで、歯本来の白さを引き出すことができます。
薬用ハイドロキシアパタイトが、ベーシックなものの1.4倍含まれているのが「アパガードプレミオ」です。
薬用ハイドロキシアパタイトが、ベーシックなものの2倍含まれているのが「アパガードリナメル」です。(「アパガードプレミオ」の1.4倍)
電動歯ブラシ用の歯磨き粉の使い分け・組み合わせ
基本の使い方
僕が4種類の歯磨き粉を使い分けている方法をご紹介します。
夜に寝る前のオーラルケアは、時間があることもあって、しっかりとフルコースで行った方が良いです。
フルコースとは、
- 口内全体のケア:リステリン トータルケアゼロ
- 電動歯ブラシで歯磨き
- フロス(週1くらいでジェットウォッシャー)
- その日によって歯磨き粉を変えて使う
- 週5日くらいは、虫歯や歯周病の予防:コンクール ジェルコートf
- 週2日くらいは、歯ぐきケア:コンクール リペリオ
- たまに、ホワイトニング:ブリリアントモア
- 電動歯ブラシで歯磨き
という流れです。
ここまで電動歯ブラシの歯磨き粉について説明してきておいて何ですが、歯磨き粉にこだわる前にフロスは絶対に使ってください。
歯間の汚れを落とすにはフロス以外の選択肢は無く、虫歯予防や口臭予防の観点からもフロスは絶対に必要です。
話を歯磨き粉に戻します。
ポイントは、「リステリン トータルケアゼロ」は必ず最初に使うようにして1回目の歯磨きを行い、フロスで歯間もキレイにした後で、仕上げ的に他の歯磨き粉を使うということです。
この流れで歯磨きをすると、最後のうがいは弱めに1回だけにして、歯磨き粉の成分を歯に浸透させつつ寝るということができます。
仕上げは基本的には虫歯・歯周病予防にフッ素を浸透させたいため「コンクール ジェルコートf」を使うことが多いですが、週2回ほどは歯ぐきケアのために「コンクール リペリオ」を使うと良い感じです。
ホワイトニングのための「ブリリアントモア」はこの流れではあまり使うことがありませんが、フッ素も入っているので仕上げの歯磨き粉としても使うこともできます。
ただし、それよりも「ブリリアントモア」のメインの使い方は、夜ではなく日中に、お茶やコーヒーを飲んだ後で使うということになると思います。
お昼は職場など自宅以外に居る方も多いと思うので、どれか1つだけ歯磨き粉を持っていくとすれば「ブリリアントモア」がホワイトニングも虫歯・歯周病予防も両方期待できるので最適かと思います。
1日の朝昼晩で考えると、
- 朝:時間がない場合も多いので基本何でもOK(僕は「コンクール ジェルコートf」のみが多いです)
- 昼:「ブリリアントモア」でホワイトニング&虫歯・歯周病予防
- 夜:フルコースでしっかり総合的なオーラルケア
という感じが良いと思います。
おすすめの組み合わせ
4種類の歯磨き粉を使い分けることをおすすめしますが、どうしても4種類は多い!という方向けに条件付きでおすすめの組み合わせを考えてみました。
どうしても1種類にしたい!
虫歯・歯周病予防が最も重要だと思いますので、やはり巷の人気ランキングの通り「コンクール ジェルコートf」になるかと思います。
ただしこれは、
- 歯ぐきは健康そのものなので、歯ぐきケアは不要!
- お茶やコーヒーは飲まないから、ホワイトニングは不要!
という方に限ります。
念の為ですが、歯ぐきケアは現状で健康であっても、予防という観点から気をつけることをおすすめします。
2種類は使ってもいいよ!
「コンクール ジェルコートf」と「コンクール リペリオ」をおすすめします。
途中で記載しましたが、歯磨き粉で行えるホワイトニングはお茶やコーヒーの着色汚れを落とせる程度ですので、普段のケアとしては虫歯・歯周病予防と歯ぐきケアが優先になります。
ホワイトニングは歯科医院でしっかりと行うから不要!という方であれば、上記2種類の使い分けでも良いかと思います。
まとめ|厳選4種類を使い分けてオーラルケアに取り組もう
電動歯ブラシ用の歯磨き粉については、巷の人気ランキングのように単純化できるものではなく、それぞれの役割をしっかりと理解して使い分けることが重要だということが分かっていただけたかと思います。
4つの役割毎におすすめの歯磨き粉をご紹介しました。
- 虫歯や歯周病の予防:コンクール ジェルコートf
- 歯ぐきケア:コンクール リペリオ
- 口内全体のケア:リステリン トータルケアゼロ
- ホワイトニング:ブリリアントモア
この厳選4種類を使い分けて、しっかりと総合的なオーラルケアに取り組みましょう!