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	<title>映画 | コレ買ったブログ</title>
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	<description>理系主夫がお金を払ったモノ・コトを紹介し、迷える子羊たちの背中を押したり引いたりするブログです。</description>
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	<title>映画 | コレ買ったブログ</title>
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	<item>
		<title>映画「君の名は。」感想：砂上の楼閣が崩れていく様を見た【ネタバレ】</title>
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		<dc:creator><![CDATA[nosuke]]></dc:creator>
		<pubDate>Mon, 03 Oct 2016 07:20:54 +0000</pubDate>
				<category><![CDATA[映画]]></category>
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					<description><![CDATA[公開から1ヶ月ほど経ちましたが、10/1のファーストディということで、映画館に観に行ってきました。 前提として僕はこれまで新海誠作品を観たことはありません。 その上で「君の名は。」には否定的な意見を持ちました。 &#038;nbs [&#8230;]]]></description>
										<content:encoded><![CDATA[<p>公開から1ヶ月ほど経ちましたが、10/1のファーストディということで、映画館に観に行ってきました。</p>
<p>前提として僕はこれまで新海誠作品を観たことはありません。</p>
<p>その上で「君の名は。」には否定的な意見を持ちました。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>正直に言ってこのレベルの映画で200億円に迫る（超える？）興行収入を上げたということに対して、東宝とプロデューサーの川村元気氏の企画宣伝力の底力を見た気分です。</p>
<p>僕なりの感想と考察を書きたいと思います。</p>

  <div id="toc" class="toc tnt-number toc-center tnt-number border-element"><input type="checkbox" class="toc-checkbox" id="toc-checkbox-2" checked><label class="toc-title" for="toc-checkbox-2">目次</label>
    <div class="toc-content">
    <ol class="toc-list open"><li><a href="#toc1" tabindex="0">序盤：キャッチーながら雑な入れ替わり</a><ol><li><a href="#toc2" tabindex="0">なぜ三葉と瀧くんなのか</a></li><li><a href="#toc3" tabindex="0">入れ替わりに対する葛藤の無さと周囲の受け入れ</a></li></ol></li><li><a href="#toc4" tabindex="0">中盤：時間軸のズレをはじめとしたトリックと伏線回収</a><ol><li><a href="#toc5" tabindex="0">糸守町と宮水神社を巡るストーリー</a></li></ol></li><li><a href="#toc6" tabindex="0">終盤：砂上の楼閣が崩れていくクライマックス</a><ol><li><a href="#toc7" tabindex="0">三葉が生き返るべきではない理由</a></li><li><a href="#toc8" tabindex="0">百歩譲って、三葉が生き返っても、再会してはいけない理由</a></li><li><a href="#toc9" tabindex="0">ビジネスとしては成功としても、作品としては失敗</a></li></ol></li><li><a href="#toc10" tabindex="0">君の名は。にオチをつける</a><ol><li><a href="#toc11" tabindex="0">案①：三葉は死んだ、もういない</a></li><li><a href="#toc12" tabindex="0">案②：唯一の例外として四葉は生きていた</a></li></ol></li><li><a href="#toc13" tabindex="0">最後に</a></li></ol>
    </div>
  </div>

<h2><span id="toc1">序盤：キャッチーながら雑な入れ替わり</span></h2>
<p>CMでも見かける新海誠らしい綺麗な映像で始まります。</p>
<p>高校生の男女が入れ替わるという使い古されたネタながら、映像と音楽とシーン替えの妙で上手く話を進めていきます。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>三葉の中に瀧くんが入ったときには胸を揉むシーンだけに留め、翌日の三葉とまわりの人達の反応で話を進めたのは面白かったです。</p>
<p>一方で、瀧くんの中に三葉が入ったときには、学校の友達との会話やバイトシーンをがっつり入れてきました。</p>
<p>神木くんの女言葉はこの映画の数少ない見所ではないでしょうか。</p>
<p>個人的にはもう1つの魅力は長澤まさみの声優の上手さだと思います。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>入れ替わりが明らかとなり、ふたりでルールを決め、日常が過ぎ去っていく。</p>
<p>そして流れるRADWIMPSの主題歌。</p>
<p>（RADWIMPSの音楽の何が良いのか僕には分かりませんが、それは好みなのでここでは置いておきます。）</p>
<p><img fetchpriority="high" decoding="async" class="alignnone size-full wp-image-423" src="https://kore-katta.com/wp-content/uploads/2016/10/kiminonawa5.png" alt="君の名は。" width="1913" height="1072" srcset="https://kore-katta.com/wp-content/uploads/2016/10/kiminonawa5.png 1913w, https://kore-katta.com/wp-content/uploads/2016/10/kiminonawa5-300x168.png 300w, https://kore-katta.com/wp-content/uploads/2016/10/kiminonawa5-768x430.png 768w, https://kore-katta.com/wp-content/uploads/2016/10/kiminonawa5-1024x574.png 1024w, https://kore-katta.com/wp-content/uploads/2016/10/kiminonawa5-320x180.png 320w" sizes="(max-width: 1913px) 100vw, 1913px" /></p>
<h3><span id="toc2">なぜ三葉と瀧くんなのか</span></h3>
<p>三葉には、後半で明らかになっていくように、入れ替わりの使命みたいなものがあります。</p>
<p>その使命は非現実的ではあるものの、ファンタジー映画の中の設定としては一応の説得力はあると思います。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>一方で、なぜ相手は瀧くんなのか。</p>
<p>僕が観た限りその具体的な理由は説明されていないように思いました。</p>
<p>1つだけあるとすれば、三葉が叫ぶ「来世は東京のイケメン男子にしてくださいーい！」です。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>後半に出てくる彗星の墜落と同じように理不尽に、または、新海誠が影響されている村上春樹の言うように好むと好まざるにかかわらず、瀧くんなのだ。</p>
<p>ということなのでしょうか。</p>
<h3><span id="toc3">入れ替わりに対する葛藤の無さと周囲の受け入れ</span></h3>
<p>幾度も入れ替わる身体とその生活に戸惑いながらも、現実を少しずつ受け止める三葉と瀧くん。</p>
<p>ふたりとも受け止めるの簡単にやりすぎでしょ！周囲の人達も鈍感に受け入れすぎでしょ！</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>RADWINPSのミュージックビデオのようになる最中、僕はもう、細かいことは気にしちゃ負けな映画なんだなと思い出しました。</p>
<h2><span id="toc4">中盤：時間軸のズレをはじめとしたトリックと伏線回収</span></h2>
<p>ふたりの入れ替わりは宣伝でも前面に出されていたので、映画を観に行った人のほとんどが知っていたことだと思います。</p>
<p>それだけでは話がもたないので、入れ替わりの時間軸がズレているというトリックが入りました。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>彗星接近の話が通じない、電話が繋がらない、三葉が会いにいった瀧くんの反応など、それまで伏線を張っていたものを上手く回収していきます。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>三葉の会いにいった中学生の瀧くんと、三葉の入れ替わっていた高校生の瀧くんは、さすがに違うことは分かるだろう・・・とか、スマホでやり取りしていたら時間軸のズレも分かるだろ・・・とか言うのはもう野暮ですよね。</p>
<p><img decoding="async" class="alignnone size-full wp-image-424" src="https://kore-katta.com/wp-content/uploads/2016/10/kiminonawa3.jpg" alt="君の名は。" width="533" height="300" srcset="https://kore-katta.com/wp-content/uploads/2016/10/kiminonawa3.jpg 533w, https://kore-katta.com/wp-content/uploads/2016/10/kiminonawa3-300x169.jpg 300w, https://kore-katta.com/wp-content/uploads/2016/10/kiminonawa3-320x180.jpg 320w" sizes="(max-width: 533px) 100vw, 533px" /></p>
<h3><span id="toc5">糸守町と宮水神社を巡るストーリー</span></h3>
<p>三葉と瀧くんのラブストーリー以外に深く掘られているのは、糸守町と宮水神社を巡るストーリーだけではないでしょうか。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>糸を紡ぐ宮水一家とそれを瀧くんに渡していたことや、口噛み酒＝自分の半分を作って御神木に奉納するシーンはとても面白く観ていました。</p>
<p>そして、彗星が落ちることから村を守るために宮水家に託された使命により、時間軸がズレて入れ替わりを行っているという説明も納得感のあるものでした。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>そして、三葉の最期を知った瀧くんが御神木を訪ね、口噛み酒を飲み、これまでの全てを悟る。</p>
<p>壁には1,200年前の彗星落下の壁画が映る。</p>
<p>僕はこのシーンが一番印象的でしたし、ここまでの「君の名は。」はそれなりに楽しめていました。</p>
<h2><span id="toc6">終盤：砂上の楼閣が崩れていくクライマックス</span></h2>
<p>僕はクライマックスには納得していません。</p>
<p>三葉と瀧くんの再会まで見せるべきではありませんし、もっとその前に三葉が生き返るべきでもありません。</p>
<p>これがこの映画を駄作にしていると同時に、興行収入を上げられた要因でもあるようです。</p>
<p><img decoding="async" class="alignnone size-full wp-image-425" src="https://kore-katta.com/wp-content/uploads/2016/10/kiminonawa4.jpg" alt="君の名は。" width="640" height="360" srcset="https://kore-katta.com/wp-content/uploads/2016/10/kiminonawa4.jpg 640w, https://kore-katta.com/wp-content/uploads/2016/10/kiminonawa4-300x169.jpg 300w, https://kore-katta.com/wp-content/uploads/2016/10/kiminonawa4-320x180.jpg 320w" sizes="(max-width: 640px) 100vw, 640px" /></p>
<h3><span id="toc7">三葉が生き返るべきではない理由</span></h3>
<p>突発的に起こり、避けようのない自然災害によって命が奪われたことは、どうしても東日本大震災を想起させます。</p>
<p>しかも、瀧くんが図書館で犠牲者名簿をめくるシーンまで入れているのですから、新海誠をはじめとした制作陣は意図的に東日本大震災を想起させようとしています。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>瀧くんと三葉の頑張りにより、彗星墜落による死がなかったことにされ、ハッピーエンドを迎えます。</p>
<p>これに対して、東日本大震災の被災者へのエール、みんなの祈りをフィクションで叶えたというネット上の反応を見かけたときには目を疑いました。</p>
<p>こんな発想がエールになり得るとは思えません。</p>
<p>（実の被災者がそう思っているなら平に謝罪します）</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>現実的に死をなかったことにはできません。</p>
<p>「あの時こうしていれば死なせずに済んだ」と悔やむ人も、それが決して実現しないことは分かっています。</p>
<p>東日本大震災を想起させながら、フィクションだからと言って、死者を生き返らしてハッピーエンドを迎えたことには、被災者への冒涜にも感じました。</p>
<h3><span id="toc8">百歩譲って、三葉が生き返っても、再会してはいけない理由</span></h3>
<p>百歩譲って三葉が生き返ることを受け入れます。</p>
<p>その場合のラストは再会してはいけないと思います。</p>
<p>それでは観客に想像の余地を全く与えません。</p>
<p>たった1つの決まりきった解釈しか生まれず、物語の奥深さは全くありません。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>つまり再会まで全て見せてしまった本作は、やはり観客のことなど何一つ信用しておらず、「最後の最後まで見せてあげるから、みんなで感動しようね」ということしか感じませんでした。</p>
<h3><span id="toc9">ビジネスとしては成功としても、作品としては失敗</span></h3>
<p>優秀な新海誠と東宝スタッフですから、シナリオ作成段階で上記の意見は必ず出たはずです。</p>
<p>それでもハッピーエンドにして最後の最後まで見せることによって観客を掴み、ひいては興行収入を上げるということを選択したのです。</p>
<p>ビジネスとしては成功ですが、作品としては失敗だと思います。</p>
<h2><span id="toc10">君の名は。にオチをつける</span></h2>
<p>批判ばかりしても仕方ないので、仕方ないなりに、ではどうすれば良かったのかを考えたいと思います。</p>
<p>これまで書いてきたように、僕は三葉を含めた糸守町の人達は生き残るべきではないと考えています。</p>
<p>そしてそれでもある種の希望を示してオチをつけないといけません。</p>
<h3><span id="toc11">案①：三葉は死んだ、もういない</span></h3>
<p>僕の好きなアニメに「天元突破グレンラガン」があります。主人公の尊敬するアニキが途中で死んでしまうのですが、主人公はそれをこう言って乗り越えます。</p>
<p>「アニキは死んだ、もういない！だけど俺の背中に、この胸に、ひとつになって生き続ける！」</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>死んだことを受け入れて、それでも自分の心の中に在り続けるというのは、使い古された話ではありますが、受け入れやすいと思います。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>口噛み酒を飲んだ瀧くんは、時空を超えて三葉と結びつきます。</p>
<p>三葉は瀧くんの想いを受け取り、瀧くんは三葉の想いを受け取る。</p>
<p>観客だけが知っていたスレ違いを、三葉と瀧くんも理解して共有する。</p>
<p>そういうファンタジーの世界を描いた上で、瀧くんが目覚めると現実は何も変わっていないが、瀧くんの心の中に確かに三葉が存在する。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>これだとラストが弱いのでインパクトは無いですが、着地点としてはありだと思います。</p>
<h3><span id="toc12">案②：唯一の例外として四葉は生きていた</span></h3>
<p>彗星の落下とたくさんの人の死は変えられなかった。</p>
<p>でも1つだけ三葉と瀧くんの頑張りが報われ、四葉だけが生き残っていた世界。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>三葉の半分は四葉の中にあり、もう半分は瀧くんの中にある。</p>
<p>高校生になった四葉は入れ替わりの症状が出始め、昔の三葉のおかしな言動に納得がいく。</p>
<p>自分を助けてくれた三葉と、入れ替わり人物（瀧くん）に想いを馳せる。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>東京で暮らしている四葉はある日、すれ違う電車のドアにいる瀧くんに気づき、目が離せない。ハッとするふたりの乗った電車が走り出して物語は終わる。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>いきなり四葉メインにオチるには、序盤中盤の伏線が無さすぎですがウルトラCとしてどうでしょうか。</p>
<h2><span id="toc13">最後に</span></h2>
<p>随分と辛口な評価になってしまいました。</p>
<p>もっと気軽に、ただ単純に三葉と瀧くんのラブストーリーをファンタジーとして楽しめばそれでいいのかもしれません。</p>
<p>そう楽しんでいる人が多いからこその素晴らしい興行収入でもあります。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>それでもやっぱり文句を言いたくなるのは、制作陣が名作を作る気などなく、ビジネスのためにやっているからでしょう。</p>
<p>成功が妬ましいのが半分と、もっと日本文化に貢献してほしいという願いが半分です。</p>
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			</item>
		<item>
		<title>映画「シン・ゴジラ」感想：日本人の日本人による日本人のための映画【ネタバレ】</title>
		<link>https://kore-katta.com/shin-godzilla/</link>
		
		<dc:creator><![CDATA[nosuke]]></dc:creator>
		<pubDate>Tue, 13 Sep 2016 09:34:08 +0000</pubDate>
				<category><![CDATA[映画]]></category>
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					<description><![CDATA[映画館で「シン・ゴジラ」を観てきました。絶賛されていたことに穿った見方も持っていたのですが、2016年どころかオールタイムでも大傑作だと思います。映画館では見ないという方もDVD化されたら絶対に見るべき映画です。 僕なり [&#8230;]]]></description>
										<content:encoded><![CDATA[<p>映画館で「シン・ゴジラ」を観てきました。絶賛されていたことに穿った見方も持っていたのですが、2016年どころかオールタイムでも大傑作だと思います。映画館では見ないという方もDVD化されたら絶対に見るべき映画です。</p>
<p>僕なりの感想と考察を書きたいと思います。</p>

  <div id="toc" class="toc tnt-number toc-center tnt-number border-element"><input type="checkbox" class="toc-checkbox" id="toc-checkbox-4" checked><label class="toc-title" for="toc-checkbox-4">目次</label>
    <div class="toc-content">
    <ol class="toc-list open"><li><a href="#toc1" tabindex="0">「個」のヒーローではなく「集団」としてのヒーロー</a></li><li><a href="#toc2" tabindex="0">「ニッポン」の社会問題を語る</a><ol><li><a href="#toc3" tabindex="0">第2次世界大戦での敗戦</a></li><li><a href="#toc4" tabindex="0">日米関係と日本としての自衛権</a></li><li><a href="#toc5" tabindex="0">東日本大震災に代表される自然災害と原発問題</a></li></ol></li><li><a href="#toc6" tabindex="0">エンターテイメントと特撮</a><ol><li><a href="#toc7" tabindex="0">酷評されている石原さとみは絶対に必要な存在</a></li><li><a href="#toc8" tabindex="0">そして古き良き特撮でゴジラを倒す</a></li></ol></li><li><a href="#toc9" tabindex="0">最後に</a></li></ol>
    </div>
  </div>

<h2><span id="toc1">「個」のヒーローではなく「集団」としてのヒーロー</span></h2>
<p>これはもうネット上で散々出ている意見なので短くしますが、「個」を徹底的に影を潜めさせ、ニッポンという集団をヒーローにしています。役職や名前の字幕が絶対に読み切れないスピードで消えることや、政治家・官僚・自衛隊が縦割り組織の中でそれぞれがニッポンのためにゴジラと戦うことに表れています。</p>
<p>欧米のような個人主義ではなく、日本は集団主義として多くの場合は悲観的・皮肉的に語られますが、ジン・ゴジラではこれを肯定し、日本人を鼓舞する映画になっています。僕が特に印象的だったのは、終盤で主人公の長谷川博己がヤシオリ作戦決行のスピーチをする場面です。インデペンデンス・デイを彷彿とさせる場面ながら、インデペンデンス・デイのように盛り上がる訳ではなく、シン・ゴジラでは黙々と仕事に散っていきます。それは日本人らしい美しさでした。</p>
<p>「集団」としての意識はスタッフロールにまで徹底されています。これだけの豪華キャストでありながら、出演者は50音順で並べられ、個の存在がなかったことにされているのです。最後まで感動的でした。</p>
<h2><span id="toc2">「ニッポン」の社会問題を語る</span></h2>
<p>現代の日本を語る上で絶対に入れなければならないことは、第2次世界大戦での敗戦、それから続く日米関係と日本としての自衛権、そして近年では東日本大震災に代表される自然災害と原発問題です。これらの要素は全て「シン・ゴジラ」に入っています。</p>
<h3><span id="toc3">第2次世界大戦での敗戦</span></h3>
<p>政府の会議シーンについてエヴァンゲリヲンと重ねる人も多いと思いますが、僕は「日本のいちばん長い日」を思い出さずにはいられませんでした。「日本のいちばん長い日」は第2次世界大戦の敗戦を巡る天皇・政府・軍それぞれの正義と愛国心が満ち満ちる岡本喜八監督の大傑作です。シン・ゴジラで重要な（しかし姿を現さず、写真だけの）牧博士が、岡本喜八であることからも、庵野秀明監督をはじめとした映画製作陣が岡本喜八を意識していたことは間違いありません。</p>
<h3><span id="toc4">日米関係と日本としての自衛権</span></h3>
<p>岡本喜八監督が「日本のいちばん長い日」で日本人は日本国をどう守るのかを描いたように、庵野秀明監督も「シン・ゴジラ」で日本人は日本国をどう守るのかを描きたかったのだと思います。</p>
<p>まず最初にゴジラがやってきたところで、政府としては未知のモノに対応するため後手後手に回って被害を被ってしまいます。「相手は国じゃないんだからこの法律は当てはまらない」といったセリフがあったように思います。シン・ゴジラでは国ではなく自然災害のような対象としてストーリーが進んでいく訳ですが、では逆に相手が国だったらどうなるの？ということも意識せざるを得ません。尖閣諸島や北方領土のような領土問題、核をはじめとした軍拡競争は今も解決していない問題であり、明日にでも、ゴジラではなくどこかの国が日本に上陸してくる可能性は0%ではありません。その時に、日本は、日本人はどうするのでしょうか？</p>
<p>そしてゴジラが手に負えなくなってきたところで、アメリカが出てきます。友好国としてのアメリカと、戦後いつまでもアメリカの属国になっている日本が意識されます。シン・ゴジラでは、国際的に助けてもらう代わりに日本が焼け野原になる道は選ばず、日本人の手でゴジラと対峙します。日本がどう自分で日本を守るのかという問題提起が繰り返されるのです。</p>
<h3><span id="toc5">東日本大震災に代表される自然災害と原発問題</span></h3>
<p>ゴジラは自然災害や原発のメタファーになっています。ゴジラに破壊された瓦礫の山などの映像に東日本大震災を思い出さない人はいないと思います。僕たち日本人はそんなゴジラ的なモノから被害を受けながらも、何度も立ち上がってきた歴史があります。ゴジラに打ち勝つというのはそんな自然災害からの復興、ポジティブな想いが感じられます。</p>
<p>物語の中盤でゴジラは放射能を撒き散らし、ゴジラの動力源は核融合であると判明します。これも皆が想像するのは福島第一原発事故でしょう。僕はここだけは少し違和感があります。なぜなら、原発は低コストの電力を供給し、僕たちは恩恵を受けていたという事実もあるからです。一方的に事故と被害部分を取り上げてゴジラで象徴してしまうのは、原発のある一面だけに焦点を当てているように思えます。</p>
<h2><span id="toc6">エンターテイメントと特撮</span></h2>
<p>これまで書いてきたように「シン・ゴジラ」は社会問題を語り、日本人を鼓舞してきましたが、忘れてはならないのは、「シン・ゴジラ」はエンターテイメントであり特撮であるということです。</p>
<h3><span id="toc7">酷評されている石原さとみは絶対に必要な存在</span></h3>
<p>そのあまりにデフォルメされたアニメ的なキャラクターであるためか、石原さとみが多く批判されています。もちろん、石原さとみが悪い訳ではなく、意図を持ったキャラクターであると僕は思います。</p>
<p>シン・ゴジラの前半は、ドキュメンタリーなタッチでポリティカルサスペンスが描かれます。しかし、そのまま進むとどうなるでしょうか？リアルに進めば進むほど、ゴジラを倒せないストーリーしか思い描けません。それではさすがにダメで、最後はゴジラを倒して日本を守るオチに行き着く必要があります。</p>
<p>その方向転換として、デフォルメされたアニメ的キャラクターでもって、エンターテイメントに引き込むのが石原さとみの役割です。</p>
<h3><span id="toc8">そして古き良き特撮でゴジラを倒す</span></h3>
<p>そして終盤、ゴジラを倒す段になって、古き良き特撮っぽくなります。というより、上で書いたように、特撮としてしか倒せないからというのが正しいと思います。</p>
<p>ゴジラのCGがやたらしょぼいのも、在来線爆弾！に代表されるようなそんな方法でゴジラを倒せるのかよ！という感じも、特撮映画だから最後はゴジラを倒すというオチに行き着くための手段なのです。（それだけでなく、古き良き特撮、初代ゴジラへのリスペクトという面は必ずあると思います。）</p>
<h2><span id="toc9">最後に</span></h2>
<p>ドキュメンタリーのように始まって現実的な社会問題を突き付けながら、エンターテイメントに方向転換して、最後は古き良き特撮でゴジラを倒す。でも終わりにゴジラの尻尾に取り込まれたような人間を見せて謎かける。ここまで全部詰め込んだからこそシン・ゴジラは大傑作だと思います。</p>
<p>映画館で見てもよし、DVD化されてから見てもよし、とにかく日本人なら見るべき映画です。</p>
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