映画「ヤング・アダルト・ニューヨーク」感想:世代間ギャップと世代内ギャップのコメディ【ネタバレ】

ヤング・アダルト・ニューヨーク

The Movie DB

ノア・バームバック監督、ベン・スティラー主演の「ヤング・アダルト・ニューヨーク」を観ました。前回のLIFE!に続いてベン・スティラー主演映画です。

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映画「ヤング・アダルト・ニューヨーク」の超簡単まとめ

あらすじ

ジョシュ(ベン・スティラー)とコーネリア(ナオミ・ワッツ)の40代夫婦が主人公。それに対となって、ジェイミー(アダム・ドライバー)とダービー(アマンダ・サイフリッド)の20代夫婦が登場し、世代間ギャップを感じさせるラブコメディになっている。

ジョシュはもう8年の間、映画を完成できずにいるドキュメンタリー映画監督。一方でジェイミーは成功を掴もうと情熱を燃やす若手監督。世代を超えて意気投合した2組のカップルだったが、ジェイミーの本当の思惑はコーネリアの父親である巨匠監督との接点であったことや、ドキュメンタリー映画の作り方・哲学で相違があったことで、2組の間には亀裂が入る。

結局、”持っているヤツ”であるジェイミーは映画監督として華々しくデビューし、ジョシュはコーネリアと養子を迎えることを決め新たな幸せを築こうとする。

ノア・バームバック監督作品

監督はノア・バームバック。ウェス・アンダーソン映画で脚本を担当したり、自分で脚本・監督を務めたりしている。

ウェス・アンダーソン映画で脚本を担当した作品は、「ライフ・アクアティック」と「ファンタスティック・Mr.FOX」です。ウェス・アンダーソン映画作品が好きな人には、ノア・バームバック監督作品もオススメします。

ノア・バームバック監督作品の有名ドコロは、「イカとクジラ」「フランシス・ハ」でしょう。

キャスト

主要な登場人物はそれほど多くはなく、メインは2組の夫婦です。

主人公の40代夫婦を演じるのは、ベン・スティラーとナオミ・ワッツ。ベン・スティラーはコミカルにもシリアスにも演技できて流石です。ナオミ・ワッツは、若者夫婦に合わせてヒップホップを踊ろうとするシーンは笑えますし、女優魂を感じられます。

対して、20代夫婦を演じるのは、アダム・ドライバーとアマンダ・サイフリッド。アダム・ドライバーはめちゃくちゃ演技が上手いです。ベン・スティラーにいい顔をしておきながら裏では舌を出していそうな感じや、人に取り入って出世していきそうな雰囲気を醸し出しています。

映画「ヤング・アダルト・ニューヨーク」の面白さ

メインとなる、ジョシュ夫妻(アダルト)とジェイミー夫妻(ヤング)の世代間ギャップは当然ながら面白いのですが、よくよく考えてみるとそれだけではないのが、この映画の面白いところだと思います。

メインとなる2組の夫婦の世代間ギャップ

ヤング・アダルト・ニューヨーク

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ジョシュ夫妻はまだまだ自分たちは若いと思っています。同世代は歳をとってしまい、自分たちとは合わなくなったとも感じています。

そこに登場するのが実際に若いジェイミー夫妻です。彼らと友達になることで、若返ったような錯覚に陥ります。

ここでストーリー的に、かつ映像的に面白いのは、ジョシュ夫婦はデジタルで最先端のものを使い、ジェイミー夫妻はアナログでレトロなものを使うという点です。

例えば、ジョシュ夫婦はパソコンやスマホを使いこなし、音楽や映像は配信サービスだし、現代的で都市的な生活をしています。一方で、ジョシュ夫妻はレコードを聞き、ビデオテープで映画を観て、タイプライターで文字を打ち(これはやり過ぎで笑える)、DIYでテーブルを作ります。

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サブとなる2組の夫婦の世代内ギャップ

ジョシュ夫妻には、昔ながらの同世代の夫婦の友達も居ます。

彼らの間のギャップは子供の有無です。ジョシュとコーネリアも子供を欲しいと思っていましたが流産してしまった経験があり、もう子供の話はやめようということになっています。一方で同世代の友達は子供が居て、子供の世話をし、子供の素晴らしさを説く。このウザったさが彼らを疎遠にします。

しかし、ストーリーの終盤で元の鞘に収まることになります。同世代の友達が本音である、子供の世話は面倒だ、子供ができたからといって価値観は一変などしない、と言います。そしてジョシュ夫妻も養子を迎えに行くというところで映画は終わります。きっと元の通りに同世代の友達とは今後も上手くやっていくことでしょう。

実はヤング・アダルトだけじゃない、もう1世代としての父親

邦題は「ヤング・アダルト・ニューヨーク」と、ヤングな夫婦とアダルトな夫婦を想起させます。しかし、原題は「While We’re Young」であり、ヤングとアダルトといった対比であるとは言っていません。

私は、この映画の重要な人物として、コーネリアの父親であり、ジョシュの師匠であり、ドキュメンタリー映画の巨匠監督であるレスリーの存在があると思います。

ジョシュとジェイミーが完全に袂を分かつのは、ドキュメンタリー映画の制作哲学であるわけですが、それはレスリーに言わせれば「まあいいじゃないか」となるのです。

ジョシュから言わせると、ジェイミーのそれは若気の至りであり、認められないものです。

一方で、レスリーから言わせると、ジョシュもまた若く、頑固であり、もっと柔軟になってもいいじゃないかと思っています。この一番年長の人物による悟り感・老練さをもってして、3世代間のギャップ(そしてWhile We’re Youngな)のストーリーとなっているところが最大の面白みだと思います。

まとめ

早くも新世代のウディ・アレンとも言われているノア・バームバック監督ですが、超当たり作はまだ作っていません。

それでも注目を集めているのは確かで、「フランシス・ハ」も本作「ヤング・アダルト・ニューヨーク」も結構面白い映画に仕上がっています。

ウディ・アレン好き、ウェス・アンダーソン好きとしては、今後も要注目の映画監督ですね。

Amazonでサクッとレンタルして観ても良し、TSUTAYAでDVDを借りても良し、「ヤング・アダルト・ニューヨーク」が気になった方は鑑賞をオススメします。

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