昭和元禄落語心中10巻(最終巻)の感想:タイトルに込められた思い【ネタバレ】

昭和元禄落語心中10巻(最終巻)

完結してしまいました。昭和元禄落語心中です。

ダラダラと連載を続ける漫画も多い中で、10巻という長さで完結したのは、1つの完成された物語としてとても良かったと思います。

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「昭和元禄落語心中」というタイトルに全てが込められている!

あらすじはwikipediaでも検索していただくとして、あまりネタバレはせず、個人的な感想を語りたいと思います。

物語が完結して改めて、タイトルへの凝縮度がすごいです。これを中心に説明していきます。

昭和元禄とは?

「昭和」というのは物語の舞台が昭和時代であることは明白です。

「元禄」というのは江戸時代の前期~中期のあたり、第5代将軍の徳川綱吉の時代です。江戸の始まりの戦乱時代から、数十年経ち、平和で落ち着いた頃です。そうすると芸術的な活動が盛んとなり、松尾芭蕉、井原西鶴、近松門左衛門といった、現代でも日本史で習うキーワードの人たちが活躍します。このように芸術的な活動が盛んになることを指して「元禄」と言っているのだと思います。

そうすると、「昭和元禄」とは、昭和の時代に、芸術的な活動が盛んとなった頃のお話ということになります。

落語心中とは?

この物語のテーマとなっています。思い返すと多くの「心中」が登場し、それぞれの人物の様々な想いがあります。

助六とみよ吉の死

物語の中盤の山です。事故とも言えますし、やはり2人の心中だったとも言えます。助六とみよ吉に加えて八雲の三角関係の終わりであり、八雲と小夏(助六とみよ吉の子)の併存・相反する関係の始まりでもあります。

落語と心中する八雲

落語を極め、名人に達する八雲は、自分とともに落語が終わることを夢想します。病に倒れながらも、「死神」の演目をひとり行い、寄席が燃えてしまいます。

落語と心中すると言いながらも、死に直面すると、もっと生きたいと話した八雲は全てから解き放たれて人間的になったように思いました。

その後、意外にも持病からかあっさり死んでしまいます。人間とはそのようなものかもしれません。そこから死後の世界での、助六とみよ吉との再会、三途の川渡りまでのシーンは胸が熱くなるものがあります。死後の世界というと馬鹿らしくなりがちですが、本作では圧巻です。

秘密と心中する小夏

それまで若干の伏線があったとは言え、最終巻(10巻)のラストで明かされる小夏の抱える秘密は衝撃的でした。秘密と心中する覚悟をとうに決めている小夏はものすごい力強さでした。

全ての登場人物と繋がっている小夏がこの物語の主人公に思う人もいるのではないでしょうか。

落語と心中する与太郎

八雲とは違った意味で、落語と心中するのが与太郎です。物語の中では第三者的な位置付けですが、底抜けの明るさと素直さが、他の登場人物を救っています。

八雲は自分で落語は終わりと思って心中しようとしますが、与太郎は落語はずっと続いていくものであり、自分もずっと落語をしていくと思っている点で、やはり落語と心中しているということになります。

昭和元禄落語心中とは?

ということで、「昭和元禄落語心中」とは、昭和の時代に、芸術的な活動が盛んとなった頃のお話で、落語にまつわる人たちそれぞれの心中を描いた物語です!

落語を聞いている方は、中に登場する演目も含めて楽しめると思います。

落語を知らない人も落語入門編としておすすめです。落語を聞きたくなること間違いなし!

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